カスドースはまずい?美味しい?口コミや甘さについても解説

長崎県平戸市の名物「カスドース」。
カステラを卵黄にくぐらせて揚げ、さらに砂糖をまぶした非常に甘いお菓子です。
地元では古くから親しまれ、伝統菓子として高い評価を受けています。
しかし一方で
・甘すぎて食べられない
といった声も少なくありません。
なぜ、これほど賛否が分かれるのでしょうか。
本記事では、カスドースがまずいと感じられる理由と、逆に美味しいとされる魅力、さらにおすすめの食べ方や甘さの特徴について詳しく解説します。
カスドースとは
出典:https://casdoce.com/
カスドースは長崎県平戸市に伝わる郷土菓子で、その起源は江戸時代にまで遡ります。
南蛮貿易の影響を強く受けた平戸藩に伝わったとされ、南蛮菓子のひとつとして現在まで受け継がれています。
材料はシンプルで、主にカステラ、卵黄、砂糖。
まずカステラを切り分け、それを卵黄に浸して油で揚げ、最後にたっぷりの砂糖をまぶして完成です。
見た目は黄色く、外側はカリッと、中はふんわりした食感が特徴です。
歴史的価値が高く、今でも贈答品や観光土産として人気があります。
しかし、その強烈な甘さや独特の食感は、現代の食生活に慣れた人々には好みが分かれる部分でもあります。
カスドースがまずいと言われる理由
圧倒的な甘さが口に残りすぎる
カスドースは「カステラ+卵黄+砂糖+油」という組み合わせで作られるため、ひと口目から衝撃的な甘さが広がります。
カステラ自体がすでに糖度の高い菓子であるのに、それをさらに卵黄でコーティングして揚げ、最後に砂糖をまぶすという徹底ぶり。
結果として、砂糖の結晶が舌にまとわりつき、後味までベタついた甘みが続くのです。
現代の「甘さ控えめ」志向のスイーツに慣れた人には、この甘さが過剰に感じられ「もう一口で十分」となってしまうのです。
油っぽさと甘さの相乗効果が重い
甘さだけでなく、揚げ菓子特有の油っぽさも強く残ります。
特に常温保存したものは、外側の油分が酸化しやすく「古い揚げ油の匂いがする」と感じるケースもあります。
甘さと油っぽさのダブルパンチは、胃にずっしりと負担を与え、食べた直後に
・胃もたれする
といった不快感につながります。
そのため「美味しいお菓子」というより「体に重たい食べ物」として敬遠されがちなのです。
食感のアンバランスさ
カステラは本来しっとりとした食感が魅力ですが、カスドースは揚げることで外側がカリッと固くなり、中はふんわりという二層のコントラストが生まれます。
これを「面白い」と感じる人もいれば、
・カステラ本来の良さが消えている
と感じる人もいます。
特に砂糖が外側に結晶化すると、ガリッとした歯ざわりが加わり「砂糖をかじっているようで嫌だ」とマイナスに感じる場合もあります。
一度に食べられる量が極端に少ない
洋菓子や和菓子は
・ひと箱
とある程度まとまった量を楽しめるものですが、カスドースは小さな一切れでお腹にずっしり響きます。
濃厚すぎるため、複数個食べるのは困難で
・人からもらっても食べきれない
という声が多いのです。
つまり「美味しいからもっと食べたい」という感覚になりにくく、「まずい」と結論づけられてしまう原因になります。
甘さ一辺倒で複雑さに欠ける
現代のスイーツは
・甘さ+苦味
といった味のバランスを重視する傾向にあります。
例えば、チーズケーキは・クリームチーズの酸味、ティラミスはエスプレッソの苦味で甘さを引き立てます。
ところがカスドースは「甘さ」しか存在しません。
油の風味や卵黄のコクがあるものの、砂糖の強さに完全に支配されてしまい「単調で飽きる」「途中で嫌になる」と感じられるのです。
保存状態で風味が落ちやすい
カスドースは揚げ菓子であるため、時間が経つと油が酸化しやすく、香りや味に劣化が出ます。
さらに砂糖の結晶部分は湿気を吸いやすく、ベタベタになったりシャリ感が失われたりします。
その結果、買ったばかりの時点では美味しくても、翌日以降に食べると
・ただ甘いだけのベタついたお菓子
という印象を与えやすいのです。
特に観光土産として日持ちを期待して購入すると、食べる頃には風味が落ちていて「まずい」と思われるパターンが多いです。
モダンスイーツとのギャップ
SNS映えする美しいケーキや、素材の繊細な風味を生かした洋菓子が主流の現代において、カスドースは黄色一色で見た目も素朴。
しかも味はただ甘いだけ。
・香り
・食感
・後味
といった「総合的な体験」が求められるスイーツ市場の中で「昔ながらのお菓子」という枠に押し込まれてしまいます。
こうしたギャップが
・時代遅れ
と感じられる一因です。
カスドースがうまいと言われる理由
贅沢な甘さが生む唯一無二の満足感
「甘すぎる」と評されることの多いカスドースですが、この圧倒的な甘さこそが魅力だという人も少なくありません。
砂糖を惜しみなく使った甘味は、一口でエネルギーをチャージできるほど濃厚。
疲れているときに食べると一気に元気が出るような感覚を味わえます。
カステラの柔らかな甘さに、卵黄のコクと揚げ油の香ばしさが重なることで「普通の和菓子や洋菓子にはない甘さの重層感」が生まれています。
甘党の人にとっては、これ以上ない至福の味なのです。
カリッとした表面とふんわりした中身の食感
カスドースのもうひとつの特徴は、食感のコントラストです。
外側は卵黄と砂糖でコーティングされてカリッと仕上がり、ひと口かじると中のカステラがふわっと広がります。
特に表面の砂糖がシャリシャリと結晶化しているものは、噛むたびに小気味よい食感が楽しめます。
和菓子の「落雁」のような口溶けとも似ており、そこにカステラ特有のしっとり感が加わることで、単純な菓子にはない奥深さが感じられるのです。
歴史と文化を感じさせる特別なお菓子
カスドースは16世紀、南蛮貿易の時代に伝わった製法を基に誕生したといわれています。
つまり単なる甘い菓子ではなく、「異国文化と日本の融合」が形になった貴重な食文化遺産です。
その歴史を知ると、一口食べただけで「昔の人も同じ味を楽しんでいたのか」と思いを馳せることができ、味覚以上の満足感を得られます。
観光客や歴史好きにとっては「平戸の伝統を体験する食べ物」としての価値があり、だからこそ「うまい」と感じるのです。
濃いお茶や珈琲との相性が抜群
単体で食べると甘すぎると感じるカスドースも、苦味や渋みのある飲み物と合わせると一変します。
特に濃い緑茶やほうじ茶、ブラックコーヒーとの組み合わせは相性抜群。
甘さが苦味で引き締められ、口の中に爽やかな後味が残ります。
地元平戸でも、お茶請けとして楽しまれることが多く、文化的にも「飲み物と一緒に味わう菓子」として定着しています。
単体での評価が「まずい」でも、組み合わせによって「うまい」と感じさせるのがカスドースの奥深さです。
少量で満足できる濃厚さ
現代のスイーツは「何個でも食べられる軽やかさ」が重視されがちですが、カスドースはその真逆に位置する存在です。
小さな一切れでも十分な満足感があり、少量で「お菓子を食べた」という達成感を得られます。
これは「質より量」を求めるスイーツとは違う魅力であり、甘さを濃縮した贅沢なお菓子としての価値があります。
特に贈答用や特別な日にふさわしい存在で、「少しで満足できる高級品」として喜ばれてきたのです。
卵黄のコクと油の香ばしさがクセになる
カスドースの美味しさを支えているのは、卵黄と油の相乗効果です。
卵黄はもともと濃厚でコクのある味わいを持っており、それが揚げることで香ばしさとともに際立ちます。
外側の砂糖は単なる甘さを与えるだけでなく、卵黄のコクを包み込み、味を調和させる役割を果たしています。
つまり「ただ甘い」だけでなく、「甘さ+コク+香ばしさ」が三位一体となって舌を魅了するのです。
クセが強い分、ハマる人には病みつきになる味わいです。
贈答品としての価値と特別感
カスドースは一般的なお菓子屋ではなかなか手に入らず、平戸や長崎の専門店、またはお土産として出会うことが多い希少な菓子です。
そのため「特別なお菓子」という位置づけが強く、手にした瞬間から高級感や贅沢感を味わえます。
贈答品としていただくと「普段食べられないものを口にする喜び」が加わり、実際の味以上に美味しく感じられるのです。
ブランド性や歴史的背景が心理的に味を底上げしているともいえます。
口コミ
ツーリング先を平戸にした目的はこのカスドース。焼いたカステラをさらに卵液に浸して蜂蜜で揚げるというカロリー爆弾w
これ、平戸周辺にしか置いてないのよね。 pic.twitter.com/Us0IcH0n6u— キノシキ@物書き兼配信者 (@kinoshiki_819) August 16, 2025
親父の実家が長崎なので一度食べてみたかったカスドース買ってきてもらった
美味しいけど…甘すぎる。1日1個が限界や pic.twitter.com/d7mML6eVjb— SEVEN (@yu_onefournine) August 21, 2025
カスドースとやらを作ってみた
めっちゃ甘い
とにかく甘い pic.twitter.com/EP7xrKxHwo— 栃越merocal(めろかる) @北陸行きたい (@ETmerocal) August 23, 2025
今日おやつにカスドースを初めて食べました!めっっっっっっっっっっちゃくちゃ美味しかった!!!卵濃厚🐣✨ pic.twitter.com/l5On0tWHJ2
— 🐝🍯あさり (@asa_8maro) August 21, 2025
カスドースめちゃくちゃ美味しかった。
平戸のお店で食べたんだけど、店内もすごく素敵でした。
カステラアイスも美味しかった! https://t.co/b2FUKywfGI pic.twitter.com/A9wHcQId8E— 𝐏𝐀𝐎 (@o0pao0o) July 17, 2025
おすすめの食べ方アレンジ
アイスクリームと合わせる
バニラアイスの上にカスドースをトッピングすると、冷たさと甘さのコントラストで絶品デザートに。
洋酒と一緒に
ブランデーやラム酒と合わせると、大人の味わいに。
砂糖の甘みとアルコールの苦味がマッチします。
トースターで温め直す
軽く焼くことで外側がカリッと復活し、揚げたてに近い食感を楽しめます。
クリームチーズと一緒に
甘さをチーズの塩気が中和して、意外なほどバランスが良くなります。
紅茶に浸して食べる
ビスコッティのように紅茶に軽く浸して食べると、口当たりが柔らかくなり食べやすいです。
甘い?甘くない?
基本は「非常に甘い」
製法上、砂糖を何重にも使うため「甘い」のは間違いありません。
甘さを感じにくい食べ方もある
苦味のある飲み物と組み合わせることで「甘さが強すぎる」という印象が和らぎます。
甘さに強い人にとっては「ちょうどいい」
普段から甘いものが好きな人にとっては、カスドースの甘さがむしろ魅力に感じられることも。
保存状態で甘さの感じ方が変わる
時間が経つと油分がなじみ、甘さが少し落ち着くケースもあります。
まとめ
カスドースは「甘すぎてまずい」と言われる一方で、「歴史を感じる贅沢な美味しさ」として高く評価される両極端なお菓子です。
好みがはっきり分かれるのは確かですが、工夫した食べ方や飲み物との組み合わせによって、その魅力を最大限に引き出すことが可能です。
伝統菓子としての価値も高く、ただ「まずい」で終わらせるのは惜しい存在。
ぜひ一度、歴史と文化を感じながら、自分に合った楽しみ方を試してみてはいかがでしょうか。